ですが、小学生がプレーするには、ピッチが広すぎるのに加え、ゲーム時間が短い、一人一人の運動量が少ないこともあって、ボールに触れる時間が限られてしまいます。
このため、小学校低学年のころは、ミニサッカーとして5人制でゲームをすることも多いのですが、高学年になって急に11人制になっても思うようにプレーすることができません。
実は、世界的に見てもこの小学校年代で、11人制を行っているところはそれほど多くなく、7人制、8人制を採用しているところが多いのです。
こういった背景もあってようやく日本でも、JFA(日本サッカー協会)が正式に8人制のルールを決定して、推進するようになってきました。
2010年には、U-12の主催大会を2011年からは8人制で行うとJFAでもアナウンスしています。
8人制の特徴を簡単に説明します。
- ピッチのサイズは大人の半分が標準で、68m×50mちょっと
- 審判は1人、予備でサポートする審判はいるが、オフサイドの判定も含めて主審が行う
※子供たちの自主性に任せる狙い - 試合時間は15分x3本の3クォータ制
- 選手交代はインプレー中であっても自由にできる
というルール上の特徴があります。
また、実際にプレーしている様子を見ていると、
- 一人あたりのボールに触れる時間は11人制よりも確実に増える
- ゴールへつながるプレー(シュート)の機会が多くなる
- スペースが狭いので団子状態(混戦)が増えて、1対1、1対2など技術を求められる場面が増える
- 全員攻撃、全員守備という意識になる
- 子供たちの運動量が増える
という状況がたしかに起こっています。
サッカー =(イコール)11人という意識が大人の側にはまだまだ多いのですが、これからは目にする機会が多くなってくるでしょう。
また、最近は少子化で人数が減ってきているクラブにとっては、より少ない人数でゲームができる点もメリットになるはずです。
なお、子供に比べて審判をする大人の側は、慣れるのちょっと時間がかかりそうです。
これまで3人で分担してきていたことを1人でこなす必要がありますから。
そういった意味では体力作りから必要かもしれません。
■参考情報
・8人制サッカールールと審判法(JFA)
http://www.jfa.or.jp/match/rules/index.html